【紅葉ドライブ】心揺さぶる日帰り旅 ~季節の魅力を五感で体感~
2025.11.06

豊かな自然に抱かれ、悠久の歴史ロマンにあふれるお茶の京都。
毎年秋には美しい紅葉が人々を魅了します。
そんなお茶の京都で、紅葉ドライブを楽しんでみませんか?
今回ご紹介するのは宇治田原町・和束町・笠置町を訪れる日帰り旅。
小倉百人一首に縁のある神社や、今年オープンしたばかりのお洒落なカフェ、さらに “石の国” の人気紅葉スポットと、さまざまな魅力に出逢えるコースとなっています。
五感に響く素敵な旅を、ぜひ心ゆくまでお愉しみください。
※写真は以前撮影したものです。おでかけの際は、最新の紅葉状況などをご確認ください。
紅葉状況はこちらから!(京都府観光ガイドHP「見ごろカレンダー(秋)」)
https://www.kyoto-kankou.or.jp/calendar?id=3
猿丸神社(宇治田原町)

~奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋はかなしき~
こちらの和歌をご存知の方も多いのではないでしょうか?
小倉百人一首を紐解けば、まるで時を閉じ込めた宝箱を開くような高揚感に包まれます。

今回の紅葉ドライブで最初に訪れるのは、三十六歌仙の一人に数えられ、また先述の歌で知られる猿丸大夫を御祭神とする猿丸神社。
自然豊かな場所にあり、季節の移り変わりを肌で感じることができる素敵な神社です。

風が運ぶ、木の葉のささやき。
ひんやりとした空気が頬をなで、木漏れ日が可憐にちらちらと踊るー。
そんなふとした瞬間に、どうしようもなくこの季節の美しさに魅了されます。
日常の喧騒を離れ、心静かに手を合わせるひととき。
目を閉じると艶やかな色彩が心に染み渡り、静寂の中で安らぎの時間を過ごす大切さを思い出させてくれます。
穏やかで優しい空間と、華やかな色をまとう木々とのコントラストが一層神秘的に感じられて、思わず大きく深呼吸。
清らかな空気と紅葉のエネルギーを全身で吸い込むと、澄み切った気分で満たされます。
◆猿丸神社のスポット情報はこちら
⇒https://ochanokyoto.jp/spot/detail.php?sid=112
鷲峰山トンネルを通って、宇治田原から “茶源郷” 和束へ

猿丸神社でのお参りの後は、和束町へと向かいます。
今年2月に鷲峰山トンネル(※)が開通し、宇治田原〜和束間の移動がよりスムーズになりました。
※京都府管理の一般道では最長のトンネルです。

(写真は日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の構成文化財や、京都府景観資産第1号「宇治茶の郷 和束の茶畑」の景観のひとつとなっている石寺の茶畑)
◆石寺の茶畑のスポット情報はこちら
⇒https://ochanokyoto.jp/spot/detail.php?sid=297
朝早くからさまざまな観光客の方が訪れる和束のまち。
今年9月、通常営業でモーニングが楽しめる唯一のカフェとして、たいこやまカフェがオープンしました。
今回はこちらで素敵なランチをいただきます。
たいこやまカフェ(和束町)

わじかドッグセットは和束の鹿肉・野菜・お茶を使用した和束づくしのメニューです。
ホットドッグに使用されているのは、人々がシカによる獣害と向き合う中、キザキ食品が「尊い命を循環させたい」との想いで開発されたジビエソーセージ。

ボリューム感があり、見るからに美味しそう!
さっそくひと口頬張ると、幸せが口いっぱいに広がりました。
しみじみとした旨味をじっくりと味わうと、心の底から癒されます。
そして「自分もこの地域の循環の一部になれたかな」なんて思うと喜びもひとしお。
和束産のお茶を使用した自家製レリッシュ “茶リッシュ” は、爽やかな風味や食感がソーセージと相性抜群です。
ポテトチップス “ポテ茶” も和束茶たっぷりで止まらない美味しさ。

窓からは店名になっている太鼓山も眺められます。
お店の方に尋ねると、太鼓山(安積親王の墳墓)について教えていただけて、また嬉しい!
その土地の雰囲気や歴史を知ると「来られて良かった」と思いますよね。
それではさらに南へ移動して、“石の国” 笠置町へ向かいましょう。
笠置寺(笠置町)

笠置寺では、「笠置」の地名の由来になったと伝わる笠置石を見ることができます。
〜はるか昔、天智天皇の皇子が鹿狩りに来られた際に、馬ともども危うく岩から落下しそうになり、山の神仏に願われたところ救われたといわれています。恩返しとして岩肌に仏様のお姿を刻むと誓われた皇子は、再訪するための目印として石の上に「笠を置いて」帰られたということです。~
そのすぐそばでは、御本尊 弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)のかつてのお姿を思い描きながら手を合わせることができます。
境内では他にもさまざまな “石の国” ならではの魅力に出逢え、また山からの清々しい眺望も楽しめます。

もみじ公園の木々は背が高く、太陽の光が差すとまるで紅葉のシャワーを浴びているかのよう。
「うかりける 身を秋風にさそわれて 思わぬ山の もみじをぞみる」と後醍醐天皇が詠まれた笠置山。
さまざまな歴史に想いを馳せ、膨大な時が積み重なった頂点に “いま” があるのかと思うと、美しい笠置山の紅葉が一層ドラマチックに感じられます。

令和7年のもみじ公園ライトアップは11月15日(土)〜12月14日(日)まで。
落葉の時期には足元に錦の絨毯が広がります。
お茶の京都には他にも素晴らしい紅葉の名所があるので、さまざまな場所を巡ってみてはいかがでしょうか。
◆笠置寺のスポット情報はこちら
⇒https://ochanokyoto.jp/spot/detail.php?sid=143
◆京都府立笠置山自然公園のスポット情報はこちら
⇒https://ochanokyoto.jp/spot/detail.php?sid=141
執筆者:お茶の京都DMO編集長





